タイトル通りのお話なんですが、たとえ誰推しだったとしても何も感じずにはいられないほどの変貌を遂げた『中野二乃ちゃん』デレverの破壊力がヤバすぎ問題。
話が進むごとに二乃沼に片足突っ込んではどうにか抜け出している三玖推しがあえて語ってみます。
我々読者は、二乃が林間学校で金髪姿の風太郎を誤認したときにはすでに分かっていたわけです。
二乃はカワイイ。
そして彼女がチョロインだということを!
見た目がタイプの男には姉妹にも見せたことのないような雌顔を見せ、笑っちゃうほど露骨にアピールをする。
金髪風太郎の言うことすべてを肯定し、あまりにもデレデレが過ぎて見ているこっちのニヤニヤが止まらない。
まさに乙女の中の乙女であり、世の男性の理想の彼女のような女神的存在!!!!
それを知っていたのにもかかわらず、いざ風太郎への直接的な激烈アピールがはじまった途端、何故こんなにも二乃が尊く感じるのか??
そして私は、三玖推しの人こそ二乃にぐらついた人が多いと思うわけですよ。
少なくとも、私の周囲にいる三玖推し同士は見事に全員ぐらついていたし、推しを変えた人までいた…。
これ、たまたま(・・?
その理由、ショートになる前と後の二乃の魅力をあれこれ書き並べつつ考察してみようではないか。
という記事です。
告白前から分かってた二乃の魅力と三玖との違い

巻数でいうところの6巻途中までの内容です。
『ツン』極まれりツンデレ
告白場面のちょっと前まで、これをツンデレとは言っちゃいかんというほど”ツン”ばかり見せた二乃さん。
デレた場面と言えば、風太郎を金太郎と誤認していたところくらいです。
好意を寄せている人間にしか雌顔を晒さない。
もちろんそれも彼女ならではの魅力でしょう。
ただ、元々ツンデレがあまり好きじゃないという人には受け入れられないほど強烈なツンだったため、それが人気投票にも結果として出てしまったのではないかと思います。
巻頭カラー:『#五等分の花嫁』( #春場ねぎ )
「僕の! 私の!“お嫁さんにしたい”キャラクター人気投票」結果発表!! たくさんのご応募、ありがとうございました。風太郎は6位にランクイン! 気になる1位は?#マガジン 47号発売中! pic.twitter.com/0EYNmmH5vn— 週刊少年マガジン公式 (@shonenmagazine1) 2018年10月23日
見にくいので数字だけ出してみます。
一花 | 二乃 | 三玖 | 四葉 | 五月 |
1,170 | 1,003 | 2,393 | 1,403 | 1,235 |
2位~4位までとの差は大きくないものの、1位の三玖には倍以上の差をつけられた最下位という結果だったわけです。
ちなみにこの結果、マガジンの誌面で発表されたのが2018年10月で、単行本は6巻まで出ていたタイミング。
6巻というと…
- 髪をバッサリとショートに
- 家出少女から復帰した
- 風太郎にもほんのちょっぴりデレの片鱗を見せ…
くらいのところ。
タイミング的にはもう少し上でもいいんじゃね…?
と言いたくなる気もしますが、最大の魅力であるツンデレの”ツン”成分があまりにも強すぎたことが人気投票結果に影響している可能性は高いですよね。
意外と家庭的
序盤ではサラッとクッキーを焼いて見せ、あるときにはダッチベイビーを作っちゃう。
©五等分の花嫁 第5話 春場ねぎ/講談社
さらに、病人が出ればすぐに良質なお米を使ったおかゆを出し、意中の男にはシャレオツなシュークリームまで作っちゃうほどの料理人っぷりを度々披露している二乃さん。
一方でこのころの三玖は、おはぎにみえるコロッケを作っちゃうほどの腕前でした。
女子力高い
- ホテルで美顔ローラー
- 普段見せない足の爪までしっかりマニュキュア
などなど、全部書くとキリがないほどの女子力の塊です。
姉妹たちがそんな場面を見せないからか、女子力は二乃が圧倒していましたよね。
三玖に女子力がないとは思わないけど、二乃が一歩抜きん出ていたという感じでしょうか。
姉妹愛の深さ
誰よりも姉妹を考えているがゆえ、よそ者の風太郎が中野家に出入りすることに納得できず、序盤から衝突する回数も多かったわけです。
©五等分の花嫁 第6話 春場ねぎ/講談社
一方で三玖は誰よりも先に攻略されてしまい、風太郎が来ることを楽しみにすらしていた。
二乃とは正反対ともいえる存在でした。
当たりは強いが根は優しい
ツン要素が強すぎで霞みますが、要所要所での風太郎に対する優しさの披露もおそらく二乃が姉妹の中では一番多かったはず。
個人的にビックリだった行動がこのみっつ。
- 父に嘘をついて家庭教師を続けさせ…
- びしょ濡れの風太郎を部屋へと招きお風呂へ…
- 風太郎の失恋話で号泣
特にひとつめにはビックリしました。
©五等分の花嫁 第20話 春場ねぎ/講談社
ここで二乃が救いの手を差し伸べる動機が見当たらなかったので。
そして、思っていてもなかなか行動に移せない三玖に頑張って欲しかった場面のひとつです。
”男”という生き物には興味津々?
©五等分の花嫁 第43話 春場ねぎ/講談社
右目ーーーーーΣ(゚д゚lll)
告白直前から告白までの二乃とその頃の三玖

6巻途中~7巻の内容です。
髪をショートに
©五等分の花嫁 第47話 春場ねぎ/講談社
髪型を変えたタイミングで魅力が増すヒロインは多いけど、二乃は日本の漫画界トップクラスの高低差だったように思います。
似合いすぎというかなんというか、後にショートにする前提だったのでは?と思っちゃうほどの違和感のなさ。
そして何の因果か、なりゆきとはいえ家出中の二乃の元へ行き、断髪したのも三玖?という。
このタイミングで三玖に関する大きな出来事はなかったですが、何かと関係があるというか近くにいるんですよねこの2人は。
明らかに”愛”ある当たりの強さに
場面としては風太郎が家庭教師を辞め、サンタの格好でバイトをしていたところに五つ子が押しかけてきたあたり。
6巻終盤、話数でいうところの50話のこのセリフです。
ここまでこれたのは全部あんたのせい
最後まで身勝手でいなさいよ
謙虚なあんたなんて気持ち悪いわ
出典:五等分の花嫁-50話
三玖も含め、この頃の五つ子は『風太郎に家庭教師を続けて欲しい』という強い気持ちだけを持っていた。
風太郎も風太郎で、『自分の本心』は捨てて『五つ子はどうあるべきか』を優先して彼女たちから離れる決心をした。
そんなすれ違いかけの両者を繋ぎなおすきっかけとなった二乃のこのセリフです。
当たりは強いままなのに、今までとは明らかに違いを感じる『ここにいてほしい』という二乃の素直な気持ちが詰まった名場面。
自分らしさを損なうことなく、姉妹の誰もが言えずにいたことを躊躇うことなく言ってしまう行動力。
きっと今の自分にできる精一杯をぶつけたんだろうなとかなり熱いものを感じましたね。
溺れた&助けられた
場面としては上の場面のすぐ後で、自分の熱い思いをぶつけた直後でもある6巻の最終盤。
©五等分の花嫁 第50話 春場ねぎ/講談社
この1コマこそ、二乃自身が風太郎を人間としてではなく男性として認めてしまった瞬間なんだろうなぁと私は勝手に思っています。
内心モジモジ
そして7巻。
表紙は一花、登場頻度が多いのも一花なのにもかかわらず、もうここから完全に二乃のターン開始です。
あれだけツンツンしていた二乃があからさまにツンツンしなくなった。
どころか度々しおらしい顔を見せ、必死に違うと意地を張り、挙句の果てには止められない思いをもう自分ではどうすることもできず、『おめでとう』『あんたは要済みよ』と言い放って自ら遠ざけようとまでし始める始末。
こいつが私の王子様だなんて絶対にありえない
↓
私があいつのことを好きだなんて絶対に認めない
↓
あいつは私のことなんてなんとも思ってない
7巻1冊の中だけでこれほどの気持ちの変化を見せる二乃。
そしてして身を引いていくのかと思った矢先にこれですよ。

二乃の告白
何とも思われていないと思っていたのに大切にされていることを実感してしまった二乃さん。
もう止まれない止まらない。
©五等分の花嫁 第59話 春場ねぎ/講談社
この瞬間、突如暴走機関車のアクセルを踏み出したかと思えば、これまで”ツン”しか見せてこなかった反動とも言わんばかりに”デレ”を爆発させ、見事なツンデレを完成させていくわけです。
まぁかわいい。
かわいすぎる。
8巻もかけて完成するツンデレの破壊力の凄さはあまりにも衝撃的すぎたっすよね。
ただ、それだけなら多少の推し変動は起きても二乃無双までは起きなかったはず。
ツンデレが元々そんなに好きでもない俺も二乃沼に片足すら突っ込まなかったと思う。
なのに彼女はやってしまったんですよ。
©五等分の花嫁 第60話 春場ねぎ/講談社
難聴主人公潰しの超必殺技…
もう1回告るを。
日本のアニメ・漫画などで多くのヒロインを泣かせてきたラブコメ主人公が抱える頻度の高い病『難聴』をもろともせず、聞こえてないならもう1回というあまりにも新鮮すぎる激アツ展開!!
最初に恋に落ちた三玖はこの一言が言えずに何十話も悶々としている中、二乃は7巻1冊だけモジモジしたかと思えば最後には突然告白。
そして聞こえてないのが発覚するやいなや、8巻の序盤には即座にもう1回!
しかも…
©五等分の花嫁 第60話 春場ねぎ/講談社
言ってることは余裕ブッこいているのに、顔は真っ赤で汗だくという最っ高の表情付き。
1冊かけて好きを認めたかと思えば、誰もやってこなかった追い告白を恥ずかしさなんてもろともせずに即座にやってのけるこの行動力がヤバすぎるんだわ。
おまけに自分を好きにさせるまで返事を聞かないというストロングスタイル攻めをすることまで本人に堂々と表明!
もう止まらない二乃。
- 突然の名前呼び
- 温泉に特攻
- キスする宣言
マジでどんどん他の子推しだった人間を絡めとっていくゴリ押し具合。
一方その頃、三玖は8巻序盤で『私はなんて臆病なんだろう』と悩みはするものの、終盤には抱きついてみせるという三玖史上最高の行動に出ています。
©五等分の花嫁 第67話 春場ねぎ/講談社
勇気を出したというよりも自分を見つけてくれた嬉しさから無意識に出た行動のように感じましたが、好きを自覚したころの三玖からは信じられない行為です。
そして三玖史上最高の笑顔もここで見せてくれました。
自分の好意がどれほど理解されているのかこのタイミングでは分からなかったですが、バレンタインに頑張って作ったチョコがただの義理チョコではなかったことは自覚している風の返事も貰えたわけです。
この場面、三玖推しとしては最高にニヤニヤしたわぁ。
何故三玖推しほど二乃にぐらつくのか
さて、前置きが超長くなりましたがここからが本題です。
何故三玖推しの多くの人が二乃に持っていかれそうになるのか!
あまりに対照的すぎる存在だから?
いいや違う。
たしかに二乃と三玖は真反対すぎる存在であり、二乃が風太郎に惚れてしまうまでは男の好みも正反対だったはずなので一理はあるとは思います。
でも理由はそれだけではないはず。
ハンドルを切るタイミングが絶妙すぎたから?
これも違う。
たしかに、風太郎への好意が読者にバレている一花・三玖がモジモジしている間に特攻した二乃のタイミングはあまりにも絶妙すぎでした。
ただ、一理あってもこれだけが理由とは言えないはず。
では何故なのか。
結論
作者である春場ねぎ先生の策士が過ぎるから。
長々と書いてきたけど、結局これに尽きると思うんですよ。
- 伏線回収のタイミング
- 謎のままにしておく場面のチョイス
- 唐突な衝撃展開にだけ見開き1ページ使うセンス
- 絶妙なタイミングでやってくる赤面展開
というように、これまでも見事としか言いようのない構成に魅せられてきたわけですが、私は春場先生の読者誘導の上手さに怖さすら感じます。
ここで二乃無双がきて、多くの他の子推しの読者をかっさらわせるのも随分前から計画されていたことなんじゃないのかと。
だって、二乃とは何かと馬が合わずに正反対すぎる三玖が尻込みしている間に、三玖推し読者が三玖に望んでいる展開を二乃でブッコんできたんですよ。
- 熟成を重ねたツンデレの完成
- 難聴つぶしの追い告白
- ニヤケが止まらないほどの積極性
こんな特大のおまけを3つもぶらさげて、最高のタイミングでやってしまったわけだ。
こんなん、浮ついた男どもはいちころですわ(´Д`)
すべてが計算しつくされた展開で、狙ってやってるとしか思えない。
アニメ2期も決まって原作もどんどん波乱含みの展開になっていっている今日この頃。(この記事書いているのは2019年5月です)
二乃無双でも何とか踏みとどまっている私が三玖推しを止めてしまいかねないほどの更なる激アツ展開がこの先に待っていることを期待します!!
まぁ止めんけどね!
でも二乃も最高です。
では今回はこの辺で!